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父の死 [日記]

今年の8月に父が亡くなりました。
悲しかったことを書かないようにするということに
途中から決めたこのblogですが、
ここのところめまぐるしくいろんなことが起こっていて、
私は本当に書いてることで、かろうじて覚えてるくらいの忘れっぽさなので、
つらいことなんていち早く忘れちゃうので、記録に残そうと思います。

パパ(ウチはパパ、お母さんと呼ぶ家庭だったのでそのまま行きます)
は、61歳でその生涯を閉じました。死因は急性心筋梗塞、いわゆる突然死です。
調べると意識があれば、その瞬間まで苦しい思いをして亡くなるようなので
一番痛い死に方のひとつでもあるということで、
一人っきりで辛かったのかもしれないなと思うと、心苦しいところではあるけれど
誰にも痛いところを見せなかったというのがパパらしいな、とも思ったり。
何日間も苦しまなかったのは幸せだったと思おう、と今では思っています。

金曜日の昼前くらい、めったに電話なんてしてこない母からの電話、
電話がかかってくるなんて絶対悪い知らせだ、と思いながら電話に出ると、
「パパが死んじゃった」と一言。は?死んじゃった?倒れたとかじゃなくて??

父は会社が大阪にあり、関東エリアを担当しているということで、
月の半分は大阪にいました。数年前からは大阪にも小さい家を借りていて。
父も母も北海道の出身、我が家は私が3歳からずっと関東に暮らしているので
出張でいつも行っている大阪、には私たちは何の縁もありませんでした。

亡くなったのは大阪出張の最終日。
何はなくても、大阪に取り敢えず行かなくてはならないということで、
時間が不定期且つ、まだ小さい子供もいる弟家族には待機してもらい、
私と母で取り急ぎ大阪に向かうことに。
私は思っていたより冷静で、取り敢えず「まずは一日分の洋服だけ持っていこう、
悪いけど私の家の中からこれとこれ持って品川まで来て」
と母に伝えて会社で待機。実家と家が近いってこういうところで便利だったのか、
とはじめて思った出来事でもあり、だったらもっともっと元気なうちに
もっとパパにも会いに行くべきだったと今となっては後悔もあり。

我が家は母が15年前くらいから、くも膜下、脳梗塞2回と脳の病気のデパート状態で
どちらかというと、亡くなる危険性みたいなものは母に対して強く感じていて、
父がまさかこんなに早くいなくなるなんて思ってもいなかったことで。
親孝行はしても、し過ぎることはないとか言うけど、
もっとやっておくべきだったな、と本当に思います。
お母さんにはそういう思いがあったから結構普段からやってたのに。

病院に運ばれて、最低限の治療を行っても、もう亡くなっている場合、
病院の遺体安置所ではなく、警察に搬送されます。
この日の大阪は本当に暑くて(36℃)新大阪についた段階でぐったり。
そこから更に50分くらいかかって警察の遺体安置所(といっても駐車場の隣)
はあんまり環境のいいところではないなと思いました。暑かったし。

遺体安置所で対面した父は、そこにはもういませんでした。
人の死に向き合うたびに思うことだけど、そこに魂がいるときといないときの顔って
明らかに違うんだよなあ、これ毎回身内で話してることでもあるけど。

お葬式のときに会ったパパの従姉妹たちと話したら、
お兄ちゃん(一緒に住んでたこともあったらしく、そう呼ばれていた)
私たちのところに来てたんだよーと言っていたので、
どっかに出かけていたに違いない。

因みに、父は私のところにも母のところにもその後一度も来ませんけども。
私はおばあちゃんが亡くなったときに私のいる部屋だけ電気が切れたりすることが
何度もあって、何にも見えないけど怖くはないけどいるんだな、って思うことが
普通にあるんだけど、肝心の父親が来ないって何だよ、とは思っている。

さて、父の死に立ち会ってくれたのは会社の後輩の方でした。
ただ、警察としては、第一発見者を疑うので、警察からはそれも踏まえて
事件性がないと言うことの説明も受けました。
関西のしゃべり、テレビで見るよりリアルは結構怖いなーとか
電車でも思ってたんだけど、刑事さんが雰囲気怖いながらも
とても人柄が良くて、すごく助けられたのは事実。

父の会社は中小企業で、社長のワンマンみたいなことは聞いていたので
下の人たちが上手いこと機能していないのが気になったけど、
まあそれはそういう会社なんだろうなと言うことで途中から諦めたものの、
その社長さんから大阪でお葬式をしたら?と言われたものの(伝言で)
社葬にしてくれるわけでもなさそうだったので
一旦大阪のお葬式の担当の人と話したけど、お断りして、
すぐに義父のときにお世話になった義父の高校の友人に電話をして、
連れて帰る段取りをしました。

夏なので、大量のドライアイスと共に車を手配する、
連れて帰るといっても同行はしないほうがいいという説明を受けました。
理由はどれだけドライアイスを積んでも匂いが残るのと、
それが悲しいことを思い出す可能性が高いから別で帰った方がいい、と。
車は翌日の早朝に出発してお昼までには到着するとのこと。

なので、ホテルで1泊して翌日死亡証明書を出してもらってから
午後引取り、そこからの帰宅と言う流れになると言うことでした。
父の貴重品の中でも、唯一携帯は渡されたものの
パスワードがかかってて肝心の携帯が開けない。
パスワードは絶対に手帳に残ってるのは分かってたけど、手帳は明日まで貰えない、
ということで、使えない携帯を手にホテルで一泊。

適当に取ったホテルは意外と新しくてキレイですごしやすいところだったものの、
さすがに二人ともおなかが減ってないと言うことで夜ご飯も食べずに就寝。
ただ、実際に寝に入ると1時間おきに起きてしまう。
私たちこんなに繊細だったんだね、とお母さんと笑ったけど、
ほんとにこういうことあるんだなあなんて思ったり。
とはいえ、帰ったらすぐにご飯食べられたから
暑すぎて夏バテだっただけなのかも疑惑。
眠れなかったのはさすがにショックもあったんだと思うんだけど。

翌日の午前中は何もすることがなかったので、ホテル近くの
あべのハルカスに行くことに。父親が亡くなったのに観光とは、と思いつつ、
夫にはこれはお父さんが今まで一度も見せられなかった大阪においでってことかもよ?
と言われたのをいいことに、それもそうかなと思っていくことにしました。
理由はウチのお母さんが高いところが好き(バカっぽいな~これ)から。
上からこの辺に住んでたんだねーとか、よく走ってるって言ってたのはこの辺かなー
とか言いながら、眺めていました。

昼前に遺体の引取りを行って、車に搬送してもらって
葬儀屋さんには、父の住んでいた家の前、あとは私たちと住んでいた家の前を通って
葬儀屋さんの安置所に運んで欲しいとお願いしました。

会えていなかった会社の社長も、会社が警察の近くだったので、一度ご挨拶に伺い、
車を家の前に回してもらうと言ったところ、会社の前にも来て欲しいと言うことで
葬儀屋さんには会社の前にも通ってもらうことに。

そして父が住んでいた、大阪の家の掃除。
思っていたより残すものはなくて、ダンボール1箱くらいにまとめて、
残りは全部捨てる方向で処分の準備だけ。

近くに大きい神社があって、そこでお参りして帰ってきました。
本当にパパが呼んだのかもしれないな、と思いながらお散歩したり。
とにかく暑くてぐったりしたけど、もう行かないかもしれないなと思いながら
きっかけを貰って最後に少し見れたのは良かったなと。

帰ってきて、実家の前に来てもらって、弟夫婦を交えてお見送り。
最後に一度通ってもらうってただの自己満足な儀式のような気もするけど、
葬儀屋さんにオススメされたままにやったけど、
でもこれがすごく良かったなと思った。

翌日に葬儀屋さんの遺体安置所にいたときにはそこにいて、
その後1週間近く結局お葬式までにはかかったんだけど、
お通夜もお葬式もそこにはいたけど、お花を入れて最後のお別れ、と言うときには
もういなくなっていて分かりやすい人だなあと思った。

結局こっちでお葬式をやったにも関わらず、大阪や京都からも沢山の人が来てくれて、
仕事大好きだったパパらしいと言うか、そういう意味では愛されてたのかな
と思うようなことがいくつかあってよかったなと思った。
取引先の人という人が何人か話しかけてくれて、
良く鍋をやったりしてたんだよーとか、
そういう知らなかったところを教えてくれるのとかなんだか嬉しかったから
もしそういう場に自分が行くことがあったら、家族の知らない一面じゃないけど
そういうのを話せるような人にならなくちゃな、と思った。

我が家には、お墓というものが特にないので、母とどうするかを話していたら、
甥っ子に色々残してしまうのは申し訳ないという考えで、
仏壇は買わない、お墓も樹木葬がいいということになった。
そしたらちょうど抽選があって、自分もそこに入るのがいいと言って、
申し込みをしたら当選したので、そこが完成したら納骨の予定です。

とんとん拍子でいろんなことが決まったのは、
母の日ごろの行いがいいのか、はたまた父からの計らいなのか。

パパの作ってくれたココアが飲みたいな、とか
パパが作ってくれたビーフカレーが食べたいなとか(食べ物のことばっかり)
もっとやってもらえばよかったなとか、色々昔の話を聞きたかったなとか、
思い出すと悲しくなったりするけど
残されたものは出来る限り元気に暮らすしかないなと思う今日この頃なのです。


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